ケーススタディ USEN 多角化の難しさ [多角化 失敗事例]

USEN 多角化の挫折
【2010.11.3】USEN 多角化の挫折と復活

1.株式会社USENが22年度8月期の決算を発表
 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
22年8月期
 146,193 246 252 2,357 1,052
21年8月期
 210,236 2,056 △4,282 △59,564
※単位:百万円

ギャオやインテリジェンスなど、多くの事業を切り離し、収益構造を改善。ようやく黒字を達成。

2.宇野 康秀社長が「USEN グループ会長」となり、新代表取締役社長に中村 史朗氏が着任(前顧問)
※新任代表取締役の略歴等
・昭和46年12月生
・三菱商事、ボストン・コンサルティング・グループ、レインズインターナショナルを経て入社

多角化は難しい。

【2009.4.19】USEN、「GyaO」事業をヤフーとの合弁分社へなど構造改革を実施

・600人の早期退職者を募集(35歳以上の非営業職正社員)
・「GyaO」事業をヤフーとの合弁へ
・ショウタイム社売却
・有線放送・カラオケなどの基幹事業に専念

【2008.11.8】USEN:経営戦略:守りの経営
原点回帰・守りの経営・絶対黒字:2009年8月期経営方針
ギャオ分社化・広告モデルからの転換

【2008.10.29】
執行役員制導入http://www.usen.com/admin/corp/news/pdf/2008/081029_2.pdf
【2008.10以前】

USEN宇野社長、フジテレビからライブドア株を取得。第二位の大株主に浮上。
同社は光やコンテンツビジネスに資金投下。しかしGyaO事業は黒字化せず、有線事業に収益を依存

放送・通信の融合手探り 重いコンテンツ調達費 ギャオ、視聴300万人でも赤字
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051021-00000000-san-bus_all
 有線通信大手のUSENが二十日発表した平成十七年八月期の決算で、通信と放送の有力な融合モデルとされる無料インターネット放送サービス「GyaO(ギャオ)」事業の収支が、営業赤字であることが分かった。約半年間に二百五十万人の視聴者を集めた一方で、コンテンツ調達費用がかさんだからだ。TBSに経営統合を迫る楽天は、その提案書の中で「(通信と放送の融合で)企業収益が増加する」と強調するものの、確実な増収モデルは手探り状態だ。  地上波放送と違い、ブロードバンド(高速大容量)と放送を融合させたギャオの特徴は、時間に左右されずにニュースや映画、ドラマを楽しめること。四月二十五日の放送開始以来、視聴登録者はうなぎのぼりで「近く三百万人を超える」(宇野康秀・USEN社長)勢いを見せる。  七月時点で一人当たり週三時間弱だった視聴時間も十月には四時間強まで増え、急速に浸透している。宇野社長は「想定以上の登録者数を達成できた」と語り、決算説明の大半をギャオ事業に割いたほどだ。  三百万人近い集客力を支えるコンテンツとしてギャオは映画、ドラマ、音楽に加えてTBSニュース、テレビ東京と提携したシカゴマラソン、大和証券の証券ニュースをそろえ、七月には横浜ベイスターズの試合の実況放送も実現した。  事業開始前の見通しでは十八年度に四百万人の視聴者を確保し、最低でも売上高百五十億円、営業損益は七億円の赤字にとどまる見通しだった。しかし、十七年度の売上高は五億-十億円で、営業損益は五億-十億円の赤字を計上。十八年度も四十億円の営業赤字を見込む。「コンテンツ会社との資本提携をさらに加速し、充実させて視聴者を増やす」(宇野社長)構えだが、コンテンツ獲得には費用がかかるのが大きな悩みだ。  コンテンツの調達コストを圧縮するため、USENは音楽レーベルのエイベックス、映画会社ギャガなどを傘下に収め、ギャオは自社制作に力を注いでいる。九月の衆院選では独自の特別番組を制作。十一月以降は「自社制作のモノを増やす」(宇野社長)予定だ。  ライブドアや楽天のように、テレビ局との提携を狙うという手もある。ただ、宇野社長は強引な“買収”を否定。TBS株式取得についても「今年に入って買ったということはない」と否定した。  事業計画と乖離(かいり)が生じる中、ギャオ事業が「通信と放送の融合モデル」として確立されるか。正念場といえそうだ。

    
コンテンツ費用が高く、事業計画が大幅に未達成。
コンテンツを有する会社を買収し費用を減らすという算段でしょうか。

フジテレビの保有するライブドア株(1億3,374万株を94億9,554万円)はUSENではなく、宇野社長が個人で取得するという。現時点では、ライブドアへの調査が完了しておらず、同社の企業価値が見えないからと言われている。仮に調査の結果、95億ではなく、80億の価値しかないということになれば、USENに15億の損害をもたらしてしまう。そういったリスクを回避するために個人で取得をしたのである。  また、同じタイミングで、USENはインテリジェンス社とanで有名な学生援護会を傘下に治める。 インテリジェンスと学生援護会が合併し、USENが同社の筆頭株主(38%)となる。


事業拡大中。


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